自営業・単身の人生設計

単身者で自営業の方の人生設計をしてみました。

最初から独身というつもりは無いにしても

結果的に結婚する縁が無かった方もいらっしゃいます。

30歳頃から独立した場合、国民年金の期間が長くなるので

老後の年金は少なくなりますが1人なので生活費も抑えられます。

単身のメリットは住宅の変更が容易な所にあります。

職場や生活スタイルに合わせて身軽に引っ越しが出来ます。

通勤時間を少なくする事も、安価な物件を探す事も可能です。

仮に30~65歳まで平均の手取りが(保険と年金支払い後)月30万円

退職金・・・・なし 

家賃・・・・5.5万円

車・・・・・普通車を所有

生活費・・・13万円(住宅と車両費以外)

平均支出・・月23万円

85歳から介護施設を利用した場合のファイナンシャルプランが以下になります。

男性の平均寿命は81歳、女性は86歳ですので

定年時に2500万円の場合は少し足りません。

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生涯の 平均の手取りが(保険と年金支払い後)月33万円 になるとちょうど86歳まで資産が持ちます。

この試算ですが、月の支出は23万円以下に抑える必要がありますが、

手取りが23万円の場合は支出を抑える事も出来ると思います。しかし

多分33万円を貰って生涯毎月10万円も貯金出来る人は3%くらいではないでしょうか?

その辺が将来を計算するファイナンシャルプランナーが必要とされる所だと思います。

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さらに所得を増やして生涯の平均の手取りが

(保険と年金支払い後)月37万円 、支出を23万円にした場合

65歳の定年時に5000万円以上の資産ができます。

この場合、86歳時点で1200万円の余裕があるので

親が蓄財していない場合は1人分の老後の介護施設費用を賄う事ができます。

でも両親二人は無理ですし、自分が平均寿命以上に長生きした場合も資産が尽きます。

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さらに所得を増やして 生涯の平均の手取りが

(保険と年金支払い後)月42万円 、支出を23万円にした場合

定年時に8000万円の資産ができ86歳時点で3500万円あるので

二人の親の介護サービス費2000万を賄っても94歳まで資産が持ちますので

この辺が団塊ジュニア単身者自営の方の目標にすると良いと思います。

無理は100も承知なのですが、計算上こうなりますし

これが現実で日本の現状なのだと思います。

起ったこと過ぎた事は変えられませんが、これからの事は変える事ができると思っています。

「無理」と思えば10年後も20年後も絶対に出来ませんが

「出来るはず」と信じて動き続ければ3年以内に糸口が見つかり10年で出来ている事のほうが多いです。

自営業26歳子供3人の場合

自営業は国民年金が安いのですが老後に資金難になってきます。

加えて建設業などは下請けの場合が多く長時間働かない限りは所得が上がらないので貯蓄が難しいのが特徴です。

今回ご依頼頂いたのは26歳と25歳の夫婦、子供3人 自営業の方です。

ご主人の月の収入は年齢より少し低いくらいの手取り(年金、健康保険、所得税支払い後)で上昇していき、40代40万円が上限でその後65歳まで月30万円まで下がっていき退職金はなしの予想

そこそこの収入があるから普通の暮らしができるだろう

家と車の購入、子供は短大まで、妻は専業主婦でも、、ということで現状のままの設計で試算してみました。

そうすると最終的に2億円のマイナスがでたので

住宅は生涯4万円のアパート又は公営住宅で予測したのが下のグラフになります。

平均寿命で8000万円のマイナスになりました。

これを改善してみました。

まず子供3人専門学校や短大までから高卒にして+2200万円

軽と普通車2台から軽1台にして + 2100万円

夫婦の食費を月6万から5万にして + 850万円

携帯を格安SIMにして + 680万円

電気ガス費を月平均1.5万で + 420万円

頑張って節水して 生涯で  + 170万円

家電を壊れるまで買い替えないで + 160万円

月の外食費を1万→5千円で  + 420万円

家計簿をつけて倹約と使途不明金を減らして + 350万円

生命保険を掛けないで + 230万円

夫婦で月1万円のおこづかいをゼロにして + 700万円

そうした場合のビフォア、アフターが以下になります。

改善前

  改善後 ⇩⇩ 

子供が巣立つまでにマイナス1000万円になりますが、その後蓄財できて定年前に2600万円まで資産が増えます。

国民年金なので切り崩しが早いですが平均寿命近くまで資産が維持できます。

ただ、自分の老後の介護やサービス費用(1人1千万)お墓(200万)やお葬式代(1人150万)は含まれてません。

奥様が30歳から50歳まで月に6万円収入を得れれば

1500万円上積みできるので

定年前に合計で4000万円以上の資産が作ることができれば

その費用は十分賄えます。

その場合でも親の介護費用は含まれてません。

住宅を買いたい場合は奥様が月に20万円ほど収入があれば大丈夫で、いわゆる「不自由ない暮らし」「少し余裕のある暮らし」がしたい場合は夫婦でさらに月5~10万円の収入があると良いです。

大まかには夫婦の年齢を足した額の手取りがあり、浪費しなければ子供も希望の大学に通う事ができて、老後の資金も十分に蓄えることができます。

専業主婦世帯のファイナンシャルプランを作ってみました。

40代以上は専業主婦率が高いと思いますのでその場合の

人生設計を作ってみました。

専業主婦は年金が国民年金と同じく安いので老後の資金が枯渇します。

住宅を新築で建てるとマイナス1億円くらいになってしまうので

生涯家賃5万円の住宅に住んだ場合に設定してみました。

世帯主の生涯平均月収35万円 65歳定年 厚生年金加入45年 

車2台

子供二人大卒(公立4年)の場合が上のグラフです。

資産が常にマイナスになります。

改善部分は以下になります。

夫婦の食費を1万円マイナスで月に5万円にして(-560万円)

普通車を減らし軽1台のみ(-1700万円)

子供を高卒にしてもらい(-1900万円)

携帯を夫のみ1台 格安スマホ(-280万円)

生命保険に入らないようにする(-260万円)

そうすると平均寿命までの収支が改善されます。

ただこの場合でもまだ介護施設の利用やお葬式、お墓の費用は入ってません。

80歳から介護施設で暮らしサービスをうけた場合は

ご主人83歳 奥様が81歳まで資金が持ちますが

それ以降はマイナスになり88歳までに2000万円のマイナスになります。

子供に負担させない為には

健康に気を付けてデイケアなど費用が掛からないサービスを利用して

資産を長持させる必要があります。

現状では、なるべく早い段階で共働きになり生活のレベルを落とし

資産を貯める事をおススメします。

ご主人が厚生年金で奥様が専業主婦世帯の場合

定年時は4千万円が安心の目安になります。

中間層・倹約家世帯を想定して人生設計を組んでみました。

日本に多いいわゆる中間層の世帯を想定して人生設計を組んでみました。

共働き中間層の設定ですが、

所得者が高い夫と専業主婦のケースでも似たような結果になると思います。

夫38妻36子供10歳と8歳の場合の人生設計を組んでみました。

条件は以下になります。

所有資産300万円

車2台所有

1台目 普通車 150万円の車を10年毎に買い替え 燃料費月1万円

2台目 軽自動車 100万円で購入を10年毎に買い替え 燃料費月7千円

二年前に新居購入住宅 木造2000万、土地1000万購入

60歳まで毎月8万円返済

リフォーム費用を10年毎に100万

        20年後に200万

      35年で建替え費用2000万予定(マンションに移っても良い)

食費は自炊多めなので夫婦で月7万円程度(子供分は別途計算)

携帯通信料は夫婦で月12000円

電話、プロバイダ料は月8000円

電気ガス代は月19000円

上下水道代は月に7500円

家電買い替え費用は 年平均7万円

生活雑貨、消耗品は 月12000円

衣類費 は月5000円

美容費は 月7000円

外食費は 月8000円

使途不明金、予備費は月1万円

生命保険は月8000円

夫婦のお小遣いは月1万円

年額で10万円の旅行、交際費、娯楽費

子供は 国公立中、高 塾、部活費用込み

    県外 国立大学4年+大学院2年 まで 予定

収入は夫が30代で手取り平均32万円 (賞与月均し)

     40代で手取り平均36万円  (賞与月均し)

     50代で手取り平均42万円   (賞与月均し)

  60歳~65まで再雇用 30万円   (賞与月均し)

22~64まで厚生年金 年金受給は年132万円 退職金は800万円

 妻は収入が30代で平均25万円 (賞与月均し)

      40代で平均27万円 (賞与月均し)

      50代で平均32万円 (賞与月均し)

 20~60まで厚生年金 年金受給は年126万円 退職金は500万円

医療費は国民平均値を使用

80歳で免許返納

80歳から高齢者施設に入所(大分県の平均施設費用を想定)

平均寿命+5歳で没

墓石+墓地代は200万円

葬式費用は1人150万円

60歳頃から食費や娯楽費、消耗品の費用が下がるのを考慮しました。

一般的な家庭より少し倹約家な想定です。

収入も特別高くはないですが現実的な層の想定です。

かつフルタイムで共働きなので年金も多くなるので老後は安泰なのではないでしょうか?

住宅は築33年目〔68歳)で2000万円の建て替え予算を見ています。

これは建替えても良いですし、マンションに移ってもよいと思います。

95歳~100歳まで自宅住みて長生きした場合、築64年になってしまうので

住宅に困らない為の予算取りです。

建替えではなく、そのまま売った場合1000万円近いお金になりますが、少子化で売れない、又は子どもに譲る場合があるので収入には入れないほうがよいと思います。

老後は子供に心配かけないように施設・墓地・葬式代まで計算しています。 

以上の計算で年齢毎に収入と支出を累積してグラフ化しました。

生涯設計のお金の部分のシュミレーションが以下のグラフになります。↓

意外ですよね。共働きで倹約家でトントンです。

最後に200万ほどマイナスになりますが平均寿命プラス5歳なので誤差の範囲と思います。

できれば大病するかもしれないので五百~1千万ほどプラスで終わると

気持ち的に余裕があるのですが。。

子供たちが巣立った50歳以降は資産が急に増え退職時には6千万円を超えますが

調子に乗って生活水準を変えると破綻します。

36歳で建てた住宅も81歳頃(築45年)には老朽化しています。

100歳(築64年)までは難しいと思います。

その予算も見ておくべきです。

車も乗れなくなり不便になる事も考慮するべきです。

80歳から施設に入ると資産の目減りが大きくなっています。

なので なるべく健康寿命を延ばす事が大切です。

逆に言えば資産があれば安心できます。

養育費の面では

子供一人当たり国公立の中、高までの場合、教育費と養育費で1千万円ほどかかります。

県外の国公立の大学に行くとさらに1千万円ほどかかります。

私立大学だとプラス400万ほどになります。

なので3人目が生まれていたら、最終的に2千万円ほどの赤字になりますので

進学を諦めてもらう必要があります。

奨学金といっても200万円以上負担させるのは酷だと思います。

これからの時代は共働きがマストの時代にもうなっています。

また雇われたからといって、安心できる時代でも無いです。

自分の頭で考えて生きないと、かなりの確率で破綻する時代に入っています。

「老後2000万円」と聞きますが、定年じゃなくて85歳時点の話なのかなと思います。

専業主婦の場合は子供が1人でも老後は破綻する可能性があります。

自営業の方は国民年金なので今回のシュミレーションの1.5倍の貯蓄が必要になります。

もう1つ余談ですが、

団塊の世代が80代にはいる10年後、

子供世代に負担がかかるケースが増えてくると思います。

今の70代の方々は浪費の文化で日本を立ち上げたので

貯蓄が無い場合が多いと思います。

なので子供は1人の親につき500~1千万円ほど見といたほうがよいかもしれません。

受給している年金額によりますが

その辺りも親と話して計画しておいたほうがよいと思います。

子どもの養育費が終わった後は親の世話。

そして最後は自分の世話は自分でするつもりで頑張りたいですね。

こう見るとかなり日本ってキツイな~と感じます。